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飲んだ日本酒の感想を3分の動画で紹介していきます。

由紀の酒オンライン日本酒会「黒龍」さかほまれ

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由紀の酒オンライン日本酒会「黒龍」さかほまれ

6月21日(日)に福井県の「黒龍」を醸す、畑山杜氏と、企画マーケティングの高松さんをお迎えして、オンライン日本酒会を開催いたしました。福井県の新たな酒造好適米「さかほまれ」についてお聞きした時の様子です。

(一部音声の乱れがあり聞き取れない部分を編集いたしました。)

youtu.be

さかほまれ

 2010年に福井県農業試験場にて母株(種子親)に山田錦、父株(花粉親)に越の雫(先祖に五百万石や美山錦)を交配、その後選抜・育成を繰り返し、2018年に「越南酒 298 号」を「さかほまれ」として品種登録出願し、2019 年度より奨励品種として採用。名称は一般公募により決定。  

 「さかほまれ」は当面の間、福井県奥越地域(大野市勝山市)のみでの生産となる。2019 年度の作付面積は約8haで生産されたのは約30t。

 山田錦より短稈で耐倒伏性があり、収量性は山田錦より103%良い。「さかほまれ」の玄米千粒重は 25.4 g で山田錦より僅かに小さいが大粒。玄米のタンパク質含有率は6.1%で山田錦よりやや低い。心白発現率は山田錦より有意に高い。酒の味の特徴として「甘み」および「酸味」が多く挙げられた。製麹操作がしやすいのでハゼ回しや出麹のタイミングなどで味わいの調節が可能。

00:01:03 畑山杜氏挨拶 00:04:30 乾杯(音頭:畑山杜氏

00:05:57 福井県酒造好適米「さかほまれ」について(解説:高松さん)

00:13:00 「さかほまれ」造りについて(畑山杜氏

 総米800kgでの仕込み

 心白の発現率が山田錦との比較で10%高い→よく磨けて50%精米くらいまでか?

 頑張って40%精米まで磨いた

 粗蛋白が山田錦との比較で若干低いので、磨かなくても雑味の少ない酒になる

00:19:20 質問より、これからとは思うが、熟成に関しての印象は?

 黒龍としては、低温長期熟成でポテンシャルを引き出したい

00:21:00 質問より、これまでの黒龍のイメージと違うが、酵母の影響か?

 県産米ということで、今回は県酵母での仕込みにこだわった

 ふくいうらら酵母(FK-301)の後継で「FK-501」を使用。酢酸イソアミル主体

 酸が独特で黒龍比較では、膨らみ、余韻がある。

00:31:15 質問より、このお酒の上槽方法は?

 佐瀬式での上槽。基本的に大吟醸以上は現在は佐瀬式

 佐瀬式でも薮田式でも使い方の問題で設備の問題ではない、大きな差はない

00:35:58 質問より、他の蔵のさかほまれの酒の印象は?

 蔵の名前は伏せるが、生酛が独特の酸で、さらに熟成が進むと面白そうだった

 もう一つの県酵母で華やかなタイプもあったが、「さかほまれ」はそういう造りにも合う

00:45:13 質問より、畑山さんの年齢は?

 年男の48才。

00:45:50 質問より、黒龍酒造を背われるプレッシャーは?

 責任を感じている

00:46:50 由紀の酒と黒龍のつながり

 当時専務だった水野さんが、「俺の目標は由紀の酒を抜くこと」?

00:49:35 三年前に正龍蔵、龍翔蔵の二蔵にし、三期造り体制に

 正龍蔵では、特に大吟醸以上のお酒を探求する

 上槽は基本的に佐瀬式

00:54:35 原料処理の取り組み

 洗米について→しっかり洗うことで米へのダメージがある

 ソフトに洗う、もしくは洗わない工夫

00:59:25 質問より、貴醸酒がはちみつチック?

 若い社員が5~6年かけて開発

 熟成も考えられるようなものではなく、ライトで飲みやすいものをテーマ

 畑山杜氏は酒飲みなので、貴醸酒自体を理解できないとのこと(笑)

01:03:41 質問より、吟風の使用は、畑山杜氏が北海道出身だから?

 水野社長の生産者とのつながりから

01:06:55 質問より、初年度の吟風は、実は失敗だった?

 上手くいってないと言うのは語弊があるが、毎年良くなってきている

01:09:45 質問より、フロンティア東条の山田錦は変化を感じるのか?

 気候変動により品質の劣化が言われるが、大きくは変わっていない

 むしろ、山田錦の適地はその土、兵庫県の一部のあの場所が重要

01:13:35 酒造りも同様、米や酵母も重要だが、その土地の水が一番重要

 原料のほとんどは水。価格面には税金も入っているが…

 杜氏が他の蔵に移って同じ味が出せないのは、蔵、風土、場所、水

01:16:20 質問より、ろ過について

 基本は火入れ熟成。日本の食生活に馴染むお酒

 ろ過は一つのプロセスでしかない。ろ過をするしないでもない

 良いお酒を造るためには、手段は選ばない

 良いお酒とは、お客様が美味しいと言ってくれるお酒

01:24:45 質問より、より良いお酒造りのために欲しい設備は?

 設備としてはない、しかし優秀な人材は欲しい

 歴史、文化、哲学を理解した人材

 これまでのデータの蓄積である程度はできるが、酒質設計の段階で画を書けるか

01:40:20 質問より、日本酒のアルコール度数が15度とワインと比べて高いのは何故?

 酸に影響するところが大きいが、原エキス分にもよるところ

 グルコース濃度なども影響する

 アルコール度数が低いと薄く感じてしまう

01:51:10 質問より、日本酒の温度帯は?

 非常に重要と考えている

 非常に難しく、温度だけでなく時間も重要

 変化を楽しむ

01:54:10 質問より、黒龍・九頭竜のブランディングについて

 九頭竜は燗を念頭と置きながらも、冷やも良しのデイリーなお酒

 黒龍黒龍らしい良い酒を手段を選ばず追求する、一点物の酒

 地元向けの「あどそ」がちょうど今ごろ発売

02:04:53 質問より、無二の今後は?、飲んだ人の感想は?

 仕込み的には造るので、低温熟成はさせていく(畑山杜氏

 ビンテージなので、揃えて飲みたいが価格的に難しい

02:10:50 ラスト〆の乾杯

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